突然ですが、ヨーヨーが上手い赤ジャケットと言えば、誰を思い浮かべるでしょうか。
ルパン?カズレーザー?スケバン刑事?
違う、違うよ、奥さん!
ヨーヨーが上手い赤ジャケットと言えば、「ラッセル・ヨーヨーのデモンストレーター」に決まってるでしょうが!!
という訳で、昭和50年代に全国の小学生を熱狂の渦に叩き落とした、「コカ・コーラのラッセル・ヨーヨー」を思い出してみましょう。
全日本が震えた!赤い円盤が「犬の散歩」をした衝撃
1970年代後半、日本の商店街に激震が走りました。赤いジャケットを身に纏ったヨーヨーがやたらと上手い謎の外国人がやってきたのです!
謎の外国人の正体は、ヨーヨーチャンピオンなるパツキンデモンストレーター!
彼らはコーラとラッセルヨーヨーを世に広める為、日本に来襲、日本各地でヨーヨーコンテストを開催していました。
このラッセル・ヨーヨー、コーラやスプライト、ファンタのロゴがヨーヨー全面に入っていて、やたらカッコイイ!!
しかも、このヨーヨー、ただ上下するだけではありません。長時間空転(スリープ)することで、多彩な技を繰り出せる「魔法のヨーヨー」でした。
「犬の散歩(ウォーキング・ザ・ドッグ)」で地面を走らせ、「世界一周(アラウンド・ザ・ワールド)」で豪快に宙を舞う。
デモンストレーターのヨーヨーを生き物のように操る姿は、当時の小学生にとってまさにアベンジャーズ級のヒーロー。
その姿を見て、「俺も世界チャンピオンになる!」と夢見た少年は数知れません。
しかし、現実は非情です。小遣いを貯めて手に入れたラッセル・ヨーヨーを手に「犬の散歩」を試みれば、ヨーヨーはただ地面に激突し、プラスチックの乾いた音を立てて傷つくだけ。
「床が傷つくでしょ!」
母ちゃんの怒号が響き、僕たちの夢は床の傷と共に儚く散っていったのであります。
そして、人気爆発につきものの「影」もありました。そう、「バッタもん(偽物)」の大量発生です。
ラッセル社製ではないそれらは、紐がすぐに切れる、あるいはスリープが全く持続しないという代物。偽物を掴まされた時のあの絶望感は、令和の「爆死ガチャ」の比ではありませんでした。
回らない、砕け散る!ルービックキューブと昭和の洗礼
昭和の「バッタもん伝説」はヨーヨーだけにとどまりません。もう一つ、当時の昭和キッズを泣かせた大ヒットおもちゃがありました。
そう、「ルービックキューブ」であります!
1980年代、ハンガリーの建築学者エルノー・ルービック氏が考案し、世界中で大ヒット。
日本ではツクダオリジナル(現メガハウス)が「ルービックキューブ」を販売していました。
立方体の6面の色を揃えるというシンプルかつ奥深いパズルですが、これまた本物が品切れするほど大ヒット。
そして当然のように、バッタモンが大量に出回ったのです。
このバッタモンたちの出来の悪いこと悪いこと。
本家は滑らかにクルクル回転しますが、偽物はとにかく固い!とにかく動かない!とにかく回らない!
おい、回させる気ねえだろ!!といいつつ
力を入れると「ギギギ……」と嫌な音がして、挙げ句の果てに「バキッ!」とバラバラに砕け散るのです。
「おい、回転するパズルじゃなかったんかい!バラバラになったパーツを組むパズルなんかい!」
と悪態をついたところで後の祭り。昭和キッズの夢は、プラスチックの破片と共に無惨に散っていったのです。
あの頃の僕たちは、チャンピオンの華麗な技に憧れ、バッタもんの洗礼を受けながら、少しずつ大人の階段を登っていたのかもしれません。
皆さんの家の押し入れにも、傷だらけのヨーヨーや、部品が抜け落ちたルービックキューブが眠っていませんか?
かっぱ隊長でした。
昭和40年代生まれの何の取り柄もない爺いです。
関西出身の東京在住。
懐かしいもの、怖いものが大好き。


コメント