そもそも110フィルムって何だ?知らない人、手ぇ挙げろ(笑)
みなさん、「110フィルム」ってご存知でしょうか。「いや知らんわ」って?そうですよね、当然ですよね。令和の今じゃスマホで何千枚でも撮り放題なんだから、こんな小っちゃいフィルムのこと知らなくて当たり前です。
110フィルムというのは、1972年にコダックが開発した小型カートリッジ式のフィルムのことです。縦16mm×横17mmという、切手よりちょっと大きいくらいのコマに、わたしたちの青春がぎゅっと詰まっておりました。ちなみにワンテンフィルムと読みます。「いちいちじゅう」じゃないぞ(笑)
このフィルム、何が革命的だったかというと、カメラに「カチッ」とはめるだけで装填完了という、当時としては画期的な設計だったのです。フィルムをパトローネから引っ張り出してスプールに巻きつける……なんて面倒くさい作業とは無縁でした。不器用なかっぱ隊長でも、写真が撮れたのは、ひとえにこの親切設計のおかげです(笑)
ポケットカメラにセットしてドヤ顔してた昭和の俺
110フィルムが生んだのが「ポケットカメラ」、通称「ポケットインスタマチック」です。その名のとおり、本当にズボンのポケットに入るサイズで、まあ当時のわたしには最高にクールなアイテムでした。自分でもよくわかってないのに「オレ、カメラ持ってるんだぜ」みたいな顔をして歩いてたんですから、相当な恥知らずです(笑)
昭和の子どもにとって、自分専用のカメラを持つというのは憧れでした。親の一眼レフは「触っちゃダメ」と言われ、指をくわえて眺めていたものです。でもこのポケットカメラなら、わりとリーズナブルで、子どものおこづかいでも手が届く機種もありました。かっぱ隊長はお年玉を全額つぎ込んで買ったわけですが、その後の半年間、おこづかいゼロで過ごしたのはここだけの話です(笑)
カメラをポケットに入れてそそり歩く姿は、我ながらなかなかのものでした。問題は、ポケットの中でボタンが誤作動して、無駄にシャッターを切ってしまうことが多かったことです。現像してみたら、ポケットの中の暗闇の写真が3枚……なんてことが何度あったことか(笑)
現像に出したら2週間後に帰ってくる謎のドキドキ感
デジカメもスマホもない時代、写真を撮ったらフィルムを現像に出すわけです。近所の薬局やカメラ屋さんに「お願いします」と持っていくと、「2週間後においでください」と言われました。2週間!今の感覚で言えば、インスタに投稿して2週間後に「いいね」が来るようなもんです(笑)
でも、これがまた絶妙なドキドキ感があったのです。撮ったときのことをうっすら忘れかけた頃に現像が上がってくるので、写真を受け取るときの喜びは格別でした。封筒を開けながら「あのとき何撮ったっけ……」とドキドキしながら確認する、あのひととき。今の若者にはわからないでしょうが、あれはあれで最高の娯楽でした。
そして封筒を開けた瞬間の現実——「あ、またブレてる」「なんでここに指が入ってるんだ」「これ誰だ?」(笑)110フィルムのポケットカメラはピント調整の自由度が低く、暗いところでは特にブレやすかったのです。技術のせいにしていますが、単純にかっぱ隊長の腕前が残念だったというのが正直なところです(笑)
ブレブレ・ピンボケ写真の山、それが青春の証
110フィルムで撮った写真の特徴を正直に申し上げましょう。まず、画質は今のスマホと比べものになりません。コマが小さいぶん引き伸ばしに弱く、プリントするとザラザラした粒子感が出ます。でもそれがまたいい味を出しているのだと、昭和おじさんは主張します(笑)
ブレた写真、ピンボケの写真、指が入った写真——これらは失敗作ではありません。「生きていた証」です。と言い張ることにしています(笑)
当時の家族写真を引っ張り出してみると、みんながちょっと目をつむっていたり、手が変なところにあったり、背景に見知らぬおじさんが写り込んでいたりします。完璧な写真なんて一枚もありませんが、それでもその一枚一枚に記憶が宿っています。消えかけた色、粗い粒子、傾いた構図——全部ひっくるめて、それが昭和の写真の温かさというものです。
現代のAIが自動補正して完璧に仕上げた写真よりも、ブレブレの110フィルム写真のほうが、なぜか胸に刺さるのはなぜでしょう。かっぱ隊長は哲学者ではないので難しいことはわかりませんが、不完全さの中にこそ人間味がある、ということだと思います。……なんかいいこと言った気がするぞ(笑)
今の若者よ、110フィルムの温かさをぜひ体験してみろ
実は今でも、110フィルムは現役で手に入ります。ロモグラフィー(Lomography)というブランドが現行製造しており、好き者の間では根強い人気があるのです。「フィルムカメラブーム」の波に乗って、若い人たちが110フィルムのポケットカメラを手にしている姿を見ると、かっぱ隊長はなんともいえない嬉しさを感じます。
デジタルで撮れば失敗しても即確認、即削除できます。でも110フィルムはそうはいきません。24枚撮りのフィルムを大切に、1枚1枚に気持ちを込めてシャッターを切る。その緊張感と、現像を待つ間のワクワク感は、デジタルでは絶対に味わえません。
若い皆さんにぜひお勧めします。一度だけ110フィルムのカメラで、大切な人やお気に入りの場所を撮ってみてください。2週間後に封筒を開ける瞬間、きっと何か大切なものに気づくはずです。……と偉そうなことを言いつつ、かっぱ隊長がやったら全部ブレブレで出てくるのは間違いありませんが(笑)
昭和の小さなカートリッジフィルムが教えてくれたこと——それは「不完全さの中にある美しさ」です。令和の今だからこそ、その価値が輝いて見えます。みなさんも昭和の道具に触れる機会があれば、ぜひ大切にしてあげてください。それが昭和を生きたかっぱ隊長からのお願いです。
かっぱ隊長でした。
昭和40年代生まれの何の取り柄もない爺いです。
関西出身の東京在住。
懐かしいもの、怖いものが大好き。


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